外資系企業の求人案件の一件当たり予算にはかなり幅があり、採用担当マネージャー(hiring manager)またはリクルーター(人事部採用担当)の裁量で候補者にオファーする給与額を決められます。
つまり、面接時にうまく交渉すれば、かなり高い給料のオファーもあり得ますし、何もしなければ相手側の言い値で決まってしまいます。
この記事では、初めて外資系に転職を目指すにあたって、面接時の給与交渉で成功するためのポイントをまとめています。
自分の現在の年収を知る
日本企業に勤めている方は、年収ベースで自分の給与を把握していない方も多いでしょう。
外資系の給与は基本的に年収で考え、それを12等分して毎月支払います。
現在の年収は給与交渉の重要なベースになりますので、きちんと確認しておきましょう。
あなたの年収は、月額基本給+残業手当類+各種手当+賞与を全部足したものになります。
正確には源泉徴収票の『支払金額』があなたの現在の年収額になります。
さらに数字を盛る要素として、近い将来貰える手当類の数字も確認しておきましょう。
外資系では細かい手当類はくれませんので、その分を基本給に上乗せしてもらうためです。
例えば、結婚すると結婚手当、子供ができると子供手当などでしょうか。
他にも年収アップの交渉に使えそうな手当類があったら、リストアップして交渉用に取っておきましょう。
転職後の希望年収を想定する
日本企業の採用では、『前職と経験を考慮の上優遇』とは言いますが、年齢と役職で給与は決め打ちのケースがほとんどだでしょう。
外資系の採用の場合、その求人枠の予算範囲と、候補者の希望額で調整して年収を決定する、という考え方になります。
ですので、自分から年収幾らを提案するか、あらかじめ考えておく必要があります。
外資系企業の最大のメリットの一つは高い給与水準です。
外資系企業の平均年収は、約800万円と言われており日本企業の約2倍になります。
キャリアアップ転職であれば、ぜひ最低でも20-30パーセントの年収アップを想定しましょう。
その程度であれば、根拠なしに『転職に当たっては最低このぐらいはアップしたい』のような位置づけで十分交渉可能です。
さらに高い年収を希望するのであれば、その会社や競合他社の年収データを確認しておくとよいです。
Openworks (旧Vokers)などの口コミサイトには年収の口コミ情報がたくさんあります。
それらの数値と、自分のスキルのバランス熟慮の上、非常識に高すぎない程度に希望年収を考えましょう。
給与交渉の想定シナリオを考えておく
外資系転職で、面接の際の給与交渉は駆け引きです。
基本のキですが、カジュアル面接や一次面接など、あまり早い段階で希望給与の話をしないようにしましょう。
相手側が自分を欲しいと思ってくれていない段階で、想定以上に高い希望年収を言ってしまい、落とされてしまっては意味がありません。
関西の人が値引き交渉をする時の冗談の、商品の包装完了してから『で、なんぼや?』のノリで行きましょう。
ただし、先方は積極的に希望年収を聞いてきますので、うまくぼかす答え方などを考えておく必要があります。
まだ具体的な額は考えていませんが、
現職よりはアップしたいと思っています。
現給を聞かれたら、
正確には計算していないのですが、
全部合わせると600万円ぐらいでしょうか
と、年収に不慣れを装い、大嘘にならない程度に多めに言っておきましょう。
ここで言った現給プラスアルファが、最終面接までの先方の想定年収になります。
先方が『採用したい!』というサインを出してくるタイミングで、積極的に交渉を始めましょう。
その時には、調べておいたその会社や同業他社の平均給与などから考えた、自分の希望額を念頭に交渉しましょう。
最終的な給与交渉にあたって、もっとも強力な武器は、他社からのオファーです。
並行して他社にも応募していて、実際にそちらから具体的な数字が出ていればそれを使うのがベスト。
他社から1000万円で
オファーが出そうなのですが…。
具体的に他社と話が進んでいなければ、口コミサイトで調べた妥当な額を、うまく使ってみましょう。
最終的には自分のスキルと相手が求めるスキルのマッチ具合などを考慮しつつ、現実的な額を落としどころにしましょう。
あと、先方が想定している給与レンジを超えて、それでも先方が欲しいとなると、採用の職級を上げるなど社内調整が入ってしまい結論まで時間がかかりますので、こちらもご注意。
交渉を続けていく中で、
このポジションでは、
この額がマックスになります
的なコメントが出たらその職級の限界値ですので、決めましょう。
うまく話がまとまれば、合意した年収でオファーレター(offer letter, 採用通知書)が作成され、サインすればめでたく採用決定となります。
こちらが提案した年収に微妙に予算が届かない場合、一回限りのサインインボーナスや、ストックオプションなどを現金給与の代わりに提案されることもあります。
交渉苦手なら転職エージェントに任せる
ここまで読んでみて、いかがでしょうか。
おカネの交渉はナマナマしくて嫌だなあ、でも少しでも年収アップはしたい、という方は転職エージェント(転職コンサルタント、ヘッドハンター)経由で転職するのがおすすめです。
転職エージェント経由での転職では、給与の交渉は全て転職エージェントが行います。
相手側企業の人事も熟知していて、給与に関しては一切候補者には聞いてきません。
そして、転職エージェントの報酬は、採用された社員の演習の数か月分を採用側の企業が払うという仕組みになっています。
つまり、あなたの年収が高くできればできるほど、エージェント側が儲かるということです。
その意味では安心して給与交渉が任せられます。
転職エージェントはこっち側のヒトですから、希望給与とか現給とかはいつぶっちゃけても構いません。
転職エージェントはレジュメや職務経歴書の書き方をアドバイスしてくれたり、相手先企業の内情を教えてくれたり、きめ細かいサポートをしてくれ、かなり高い確率で希望企業との面接までもちこんでくれます。
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ちなみに、私は転職活動の際は複数の転職エージェントに登録するようにしています。
そうするとバックアップにもなるし、別で進んでいる案件の話をして、もう一方のエージェントに巻きを入れたりできるからです。
まとめ
外資系企業への転職では、交渉次第で年収を大きくアップできる可能性があります。
自分の現在の年収、自分のスキルと相手が求めるスキルとのマッチングなどを慎重に考慮してベストの年収希望額を設定。
初期面接ではなるべく給与の話は避け、採用最終段階になったら具体的な数字の調整の交渉に入りましょう。
おカネの交渉が苦手な方は、転職エージェントとタッグを組むのもありでしょう。
- 自分の現在の年収を知る
- 転職後の希望年収を想定する
- 給与交渉の想定シナリオを考えておく
- 交渉苦手なら転職エージェントに任せる
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