確かに、外資系企業の多くでは日本式の退職金システムを持っていません。
代わりに、日本版401kと呼ばれる企業型確定拠出年金(企業型DC)を採用している場合が多いです。
401kは元々米国で採用されている退職所得補償金制度で、退職金・年金制度として多くの企業で採用されています。
企業型確定拠出年金とは
日本企業で退職金制度があるのは全体の75%と言われています。
この退職金制度、日本独自の仕組みで、各企業で独自に退職年金基金を積み立て、運用、該当する退職社員へ支払う仕組みになっています。
しかし、日本の退職金制度は、終身雇用がベースとなったシステムで、定年まで同じ会社で勤めあげないと僅かな金額しかもらえません。
また、定年を待たずに転職した場合は一時金で全て払い出され、次の会社では積み立てゼロからのスタートになります。
企業型確定拠出年金(企業型DC)は、退職金と同様に企業が拠出して積み立てを行うのですが、企業ではなく金融会社が統括、運用をする仕組みになっています。
企業型DCの利点の一つとして、転職した場合も、自分の確定拠出年金を転職先で継続することが可能になっています。
私も、10年ほど勤めた会社の確定拠出年金を、次の転職先に持って行きましたが簡単な手続きで継続する事ができました。
実は確定拠出年金には個人型もあり、iDECO(イデコ)という名前をCMで聞いた方も多いのではないでしょうか。
転職先に企業型DCがない場合は、iDECOにして個人で積み立てを継続する事もできます。
転職の多い外資系企業でのキャリア形成にはもってこいの退職金制度と言えるのではないでしょうか。
確定拠出年金は比較的新しい制度で、2001年から施行された制度です。
確定拠出年金ができるまでは、大手の外資系企業では日本型の退職金システムを持っていたところもありました。
しかし、確定拠出年金ができるてからは、多くのの外資系企業が確定拠出年金に切り替えています。
やはり本国と同様のシステムという点が、グローバルに公平な福利厚生を提供するというポイントで好まれたのではないでしょうか。
社員側の視点で企業型DCのもう一つのメリットは、万一会社が倒産、日本撤退とかしても自分の確定拠出年金は維持される事です。
日本の会社の通常の退職金制度は、万一倒産になった場合は何の保証もありません。
外資系企業の退職金制度と福利厚生
メジャーな外資系企業では、退職金制度、企業型DCの採用状況はどうなっているか、調べてみました。
福利厚生ですが、外資系企業で日本法人があるところは、全て法定福利(厚生健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険、労災保険)を完備しています。
それ以外の独自の福利厚生についても確認できたものを補足で書いておきます。
Apple | Apple Japan合同会社
Apple Japanでは、企業型DCを採用しています。
また、マッチング拠出制度が採用されており、社員が積立額を追加する事も可能になっています。
Apple Japanの福利厚生は充実しており、リロクラブの福利厚生サービスや、医療費用の補助や英語学習などの費用の補助などが提供されています。
普通に買うと値引きがほとんどないApple製品を、社員割引価格で購入することができます。
Accenture | アクセンチュア株式会社
アクセンチュアは企業型DCを採用、社員の給与の5%を会社が積み立てています。
ベネフィットワンの福利厚生サービス、ベネフィットステーションを利用することができます。
また、ホテル使用におけるアクセンチュア特別レートの適用など、社員が利用できる様々な割引特典があります。
Amazon | アマゾンジャパン合同会社
AWS | アマゾンウェブサービスジャパン株式会社
アマゾンジャパン、AWSジャパンとも、企業型DCを採用しています。
ベネフィットワンという福利厚生サービスが採用されており、旅行やフィットネスなど様々なサービスで割引きを受けることができます。
また、アマゾンが直接販売している製品については、社員割引価格で購入することができます。
Dell Technologies | デルテクノロジーズ株式会社
デルテクノロジーズも、企業型DCを採用しています。加えて社内型のキャッシュバランスプランも採用されています。
デルが販売する製品は社員割引価格で購入することができます。
Microsoft | 日本マイクロソフト株式会社
マイクロソフトでは、企業型DCに加えて、キャッシュバランス一時金と呼ばれる日本型の退職金制度も提供されているようです。
やはり、日本で長期間運営してきただけあって、日本型の退職金制度も維持されているのでしょうか。
マイクロソフトもベネフィットワンによる福利厚生サービスのほか、育児・介護支援制度(育児コンシェルジュ/介護コンシェルジュ)などが提供されています。
Salesforce | セールスフォース・ドットコム株式会社
セールスフォース・ドットコムも、企業型DCに加入しています。
Salesforceは従業員の能力開発の継続を強くサポートしており、社内で英会話クラスがあるほか、社外での各種ビジネススキル学習、英語学習の費用の補助プログラムもあります。さらに、ビジネススクール・大学にかかる受講料・教材費・諸経費のサポートもしています。
ヴイエムウェア株式会社
VMwareも企業型DCを採用しています。給与の7%、月あたり最大55,000円を限度として会社が積み立ててくれます。希望により社員が追加で積み立てる事も可能です。
VMwareにはウェルビーイング手当という制度があり、フィットネスクラブの会費や各種クラスへの参加、施設の利用などで、年間最大49,000円まで会社が負担してくれます。
あと、VMwareはDellのグループ企業のため、社員はDell製品を社員割引価格で購入することができます。
合わせて読みたい
初めての外資系転職には
転職情報サイトで情報収集開始!
転職はしたいけど時期がまだ決まっていない方は、外資系に強い転職情報サイトへに登録して情報収集をいち早くスタートするのがおススメです。
ビズリーチは外資系スタートアップ、大手外資系や国内企業など、総合的に求人情報をカバーしている強力なサイトです。
企業の求人サイトをバラバラに見るよりも、ビズリーチ1か所だけを集中して効率よく最新の求人がチェックできるのが、大きな強みです。
TVコマーシャルでかなり有名なので、すでに登録している方も多いようですね。
3分程度で簡単に登録完了すれば、すぐに大量の求人案件を検索、閲覧できるようになります。
転職の意思が決まったなら転職エージェント
初めての外資系転職に挑戦する方は、わからない事や不安な事ばかりでしょう。
そんな時に相談相手になってくれ、プロフェッショナルな転職サポートをしてくれるのが外資系に特化した転職エージェントです。
転職エージェントは、レジュメや職務経歴書の書き方をアドバイス、相手先外資系企業の内情やあなたにベストな求人を教えてくれたり、きめ細かいサポートで、かなりの確率で希望企業との面接に持ち込んでくれます。
すでに転職の意思を固めていている方、まずはキャリアアドバイスや自分の職歴をレビューしてもらいたい方は、エージェント型転職サイトへの登録がお勧めです。
転職エージェントのメリットの一つですが、最初の面談から転職完了まで一切コストはかかりません。候補者が採用されて初めて、採用先から成功報酬を受け取るモデルだからです。
外資系に特に強い転職エージェント企業は下記3社です。
どちらのサイトでも登録は3分程度で完了です。
転職支援実績 No.1 ー 業界最大級10万件以上の非公開求人数
全国16拠点
ー年収1000万以上、ハイキャリア転職ならランスタッド
コメント